アンコナ(イタリア)〜スプリット(クロアチア)


移動日:2003年6月21日
手段:船(デッキクラス)
料金:38ユーロ+港税1.3ユーロ

午後7時半過ぎ、「今日船がなかったら、これから宿探しか〜」と思いつつフェリー乗り場に行くと、なんと午後9時&10時のフェリーがあるという! これはラッキーと思い、さっそく例のごとく最低ランクのデッキクラスを買う。フェリー乗り場のそばのリストランテでちょっとリッチに食事をして、出発直前に船に乗り込むと、これが混んでる! どうやらキャビン(客室)はすべて満室らしい。しかも乗客の8割はイタリア人のオバちゃん。なぜにこんなに大勢のイタリアおばちゃんがクロアチアに行く必要があるのか? としばし目が点になる。しかも船のレストランはずらあああああっと長蛇の列。「こ、これはもしや寝る場所がないんじゃ……」と思い慌ててデッキクラスの席を探すと、思いのほかガラガラ。とにかく人がうじゃうじゃいる船内で、そこだけ聖地のようでした(笑)。オバちゃんの集団を尻目に、ふたり揃って爆睡。船は1時間遅れの午後11時に出発し、翌朝7時過ぎにクロアチアのスプリットに到着。スプリットに到着してからも船から降りる人の行列、降りてからもパスポート・チェックに行列……となんだか寝ている間以外はむさくるしい移動だった。


 
スプリット(クロアチア)〜ドブロブニク(クロアチア)


移動日:2003年6月22日
手段:バス
料金:94クーナ

午後7時半過ぎにようやくフェリー乗り場の行列から脱出し、そのままドブロブニク行きのバスをチェックするとあと10分ほどで出るという。なんだかイタリア〜クロアチアの移動はとにかくタイミングがいい。慌てて食料&水を買い込み、バスに乗るとすぐに出発。驚いたことにスプリット出発時は満席。バスはアドリア海沿いに走っていくのだが、とにかく途中の道は絶景。ときに青く、ときにエメラルドに光るアドリア海、そこに沿って建ち並ぶ真っ白な壁に赤レンガの家……。いままで何十回とバスで移動してきたが、ここはナンバーワンかも。何度途中で降りようと思ったか。うーん、こんなキレイな景色が普通にあるなんて、クロアチアはあなどれない……とお腹一杯で4時間半後にはドブロブニクに到着。


 
ドブロブニク(クロアチア)〜サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)


移動日:2003年6月26日
手段:バス
料金:157クーナ

ドブロブニク〜サラエボ間のバスは朝8時発と夜10時半発の1日2便。ヨーロッパでは夜行を使ったほうがお得なのはわかっていたが、夜行バスってやっぱり疲れるからキライ。というわけで朝の便を選んだ。バスは前と真ん中にドアのある立派なもの。途中、休憩やら新しい乗客を乗せるためにやたらちょくちょく停車しているのが気に入らない。国境ではクロアチア側のポリスがパスポートをチェックして、そのあとボスニア・ヘルツェゴビナ側では乗客全員のパスポートを回収され、スタンプを押されて返されるという簡単なもの。「テロのあとにチェックが厳しくなった」との情報もあり、構えていただけになんだか拍子抜け。予定どおり午後の2時過ぎにはサラエボに到着。ちなみにサラエボにはFD側とRS側というふたつのバスターミナルがあり、ドブロブニクから来るバスはFD側と決まっているよう。もうひとつのRS側は中心からかなりはずれたセルビア人居住区にあり、宿の客引きなんかも来ないため、若干不便な様子。荷物代は8クーナ。


 
サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)〜ザグレブ(クロアチア)


移動日:2003年6月27日
手段:バス
料金:54Kマルカ

サラエボからザグレブに行くには鉄道が1日1便、バスが1日3便。ちなみに列車は午前10時半出発で所要9時間、バスは朝の6時半、お昼の12時半、夜の10時半発で所要8時間。午前中に観光したかったので私たちはお昼の12時半発のものを選んだ。バスは鉄道駅のそばのFD側のバスターミナルから出発。国際バスとあって、同じバスターミナルの中に並んでいるバスよりも若干豪華な車両だった。途中の道は山あり川ありで、景色が美しい。なんだか日本の山奥に来たような印象を受ける。国境に到着したのは想像よりもずっと遅い午後6時半ごろ。ポリスが来て、パスポートをチェックする。バスの中で唯一、大学生風の青年が荷物チェックまでされていたが、私たちはパスポートを見せただけでOKだった。クロアチア側に入ると急に道が平坦で幅が広くなって、スピードがぐっとアップする。こうして比べてみると、やっぱりボスニア・ヘルツェゴビナというのはこの辺では格別に貧しい国だという気がする。走っている車もクロアチアのほうがぐっとグレードがアップするし。午後8時半過ぎにザグレフに到着する。荷物代は3マルカ。


 
ザグレブ(クロアチア)〜ブダペスト(ハンガリー)


移動日:2003年6月29日
手段:列車
料金:173クーナ

ザグレフをお昼の12時50分に出発する国際列車に乗る。2等の車両は3人ずつ向かい合った6人がけのコンパートメントで、ガラスの扉で仕切られている。クロアチア側にいるときはよかったが、ブダペスト側に入ったとたん、なんだか制服を着たおっさんがいきなり激怒しながら私たちのコンパートメントに入ってびっくり。「なんだなんだ?」と思っているうちにイキナリ荷物をポイポイと投げ捨てられ、二度びっくり。どうやらそのコンパートメントはハンガリー国鉄の車掌用のコンパートメントだったらしいのだが、ハンガリー語も読めない私たちにはわからないっつーの。おまけにその車掌はマジで激怒しながら私の体につかみかかってくる暴君っぷり。プチンと切れて例によって大声で怒鳴ると、マジで殴りかからんばかりの勢いで私の体につかみかかってきた。旅してケンカすることはあっても、女子に手をあげる男は初めて。女に手を出すな!! つーか車掌だろ、アンタ。国境が近かったので、ポリスに訴えるもポリスは英語をぜんぜん解さず、キョトンとしている。ハンガリー国鉄、最低。あんな奴、車掌にするな。午後7時過ぎに東駅に到着。到着して両替しようとすると、店の前に張り出した両替率と中のボートに書いてある両替率が違うというインチキ両替屋しかやってない。到着早々、ハンガリーが嫌いになる。


 
ブダペスト(ハンガリー)〜ブラチスラバ(スロバキア)


移動日:2003年7月2日
手段:列車
料金:5005フォリント(26歳未満は4070フォリント)

ブタペスト西駅を午後2時10分に出発。2等は前と同じ6人がけコンパートメント。出発してしばらくすると国境でブタペスト側のパスポート・チェックがあった。そのあとすぐにスロバキア側のパスポート・チェック。そのときに「どのぐらいでブラチスラバに着くの?」と何気なく聞いたら、ポリスのお姉さんはわざわざ車掌さんに聞いてきてくれて教えてくれた。こういうちょっとしたことで、その国に対するイメージがぐんとアップするから不思議なものだ。ただしポリスお姉さんいわく「あと3時間」ということだったが、その後1時間半ほどで乗客がわらわらと荷物をまとめ出したので、「どこだろう?」と思って駅名を見ていたらなんと「ブラチスラバ」と書いてあるではないか! というかブラチスラバは一国の首都とは思えないほどのんびりとした駅で、駅名を見てもなんとなくブラチスラバだと思えなかったほど。危うく降りすごすところだった。


 
ブラチスラバ(スロバキア)〜ウィーン(オーストリア)


移動日:2003年7月4日
手段:列車
料金:1106Sコルナ

ブラチスラバに到着したときに、次のウィーン行きの時刻表をすかさずチェックしておいたため、待ち時間もほとんどなく、スムーズに列車に乗れた。「さすが、旅のプロ」とうぬぼれていたが、誰でもしている、当たり前のことことだ(笑)。14時過ぎに動き出してすぐ、国境に到着。列車にポリスが乗り込んできて、ちょこっとパスポートを見てスタンプを押すという、いたって簡単なもの。1時間強でウィーンに到着。ウィーンに着くなり、いきなり物価がハネ上がり、ビックリ。1時間でこれだけ変わるって、ヨーロッパって、ううむ……と唸ってしまった。


 
ウィーン(オーストリア)〜プラハ(チェコ)


移動日:2003年7月6日
手段:列車
料金:40.7ユーロ

「ウィーン〜プラハなんていうメジャー路線、いっぱい本数あるでしょ」とタカをくくっていたところ、この路線は1日4便しかなく、しかもいま出発してしまったばかりだとか。荷物は重いし、列車は来ないし、また市街に出るのは面倒だし……と三重苦の悩みをかかえたまま、ふたりで駅のベンチでしょぼくれる。とりあえず荷物をロッカーにちょこっと預けてブラブラしてみるものの、なんだか不毛な時間のまま14時半過ぎの列車に乗る。国境では軽くパスポートを見てスタンプを押すだけといういたってフツーのもの。4時間強でプラハに到着。のちのち知るところによると、この路線はバスで20ユーロだとか。バスは早朝出発だから起きられない可能性もあったが(涙)、何はともあれ下調べは必要だな〜と久々に反省した移動。


 
プラハ(チェコ)〜ベルリン(ドイツ)


移動日:2003年7月11日
手段:列車
料金:ふたりで2200Cコルナ(ひとりのみの場合1400Cコルナ)

チェコは国内移動料金に比べ、国際列車が割高。便によっても違うようだが、2人で、しかも往復で買ったほうが安い。うーむ、このシステム、よくわからん。「なんだか納得いかないなあ」と思いながらも購入した切符。朝の9時にプラハを出発し、午後の2時過ぎにベルリンに到着した。国境でのチェックはパスポート&スタンプのお決まりのもの。ここまで国境がスムーズだと、なんだか「国を渡った!」という実感がない。隣のおじさんなんかが(自分は嫌だけど)、ポリスともめたりなんだりしてくれると「国境を越えてる!」ってなんだかスリリングなのに……とふと思ったりする。欲張りな悩みだ(笑)。ベルリンに到着するなり、急に近代的なビルが増え、「西側にきたー」っとショックを受ける。しかしベルリンの街の感じって、東京に近いものがありませんか?


 
ベルリン(ドイツ)〜コペンハーゲン(デンマーク)


移動日:2003年7月17日
手段:バス
料金:25ユーロ

ベルリンで泊まった宿で「コペンハーゲンまでなんと25ユーロ!」というチラシを発見。駅で列車をチェックしたところ、列車はなんと5倍以上する……というわけで、迷わずバスを選ぶ。「うーん、いい買い物をしたわ」と思ってバス乗り場に行ったところ、バスにはなんとデカデカと「コペンハーゲンまでなんと25ユーロ!」と書いてあって、なんだかちょっと恥ずかしくなる(笑)。ただし車体のペイントは乗っちゃえば見えないし、何より車内が空いていて広々しているのがいい。ベルリンを朝8時半に出発して2時間ほどで港に到着。「バスごとフェリーに乗るのかな」と期待していたら、バスから降ろされた。どうやらバスはフェリーに乗らず、対岸で別のバスに乗り換えるという。なるほど、こうすると安くなるのか(笑)。フェリーにゆられること約2時間。対岸ではしっかりバスが待っていてくれて、そちらは「コペンハーゲンまでなんと25ユーロ!」とは書いていなく(笑)、いたってフツーのバスでほっとする。コペンハーゲンには予定より早い16時過ぎの到着。


 
コペンハーゲン(デンマーク)〜アムステルダム(オランダ)


移動日:2003年7月20日
手段:バス(EuroLines社)
料金:505Dクローネ

コペンハーゲンからアムステルダムというのは実は結構遠い。途中ドイツを経由しなければならず、バスで13時間もかかる。列車だと早いけど高いので、今回はヨーロッパ圏最大手のバス会社EuroLine社の夜行に乗ることに。EuroLine社のオフィスはコペンハーゲン中央駅の真ん前にあり、そこで予約した。ハイシーズンということで希望日はすでに満席だったため、出発を1日遅らせることに。移動はフェリーでドイツへ入国するまでは順調だったが、そのあとハンブルグまで道が大渋滞しており、予定より大幅に遅れてしまう。バスはロッテルダム行きでアムステルダムは終点ではなかったので、寝過ごさないか心配したが、無事下車。到着したのは地下鉄のアムステル駅だったので、地下鉄に乗り中央駅へ移動した。


 
アムステルダム(オランダ)〜ブリュッセル(ベルギー)


移動日:2003年7月24日
手段:バス(EuroLines社)
料金:20ユーロ(内3ユーロは予約手数料)

ユーロラインのバスは中央駅からではなくアムステル駅から出発するために、重い荷物を背負ってアムステル駅まで向かった。アムステル駅を午前11時に出発し、ブリュッセルに午後2時半に到着。このぐらい短いと、もはや国境を越えているという認識すらない。というか国境でもバスは止まらず、もちろんパスポートも荷物もチェックされない。気づいたら次の国に来ているというのはさすがEUという気もするが、旅行者的にはちょっと味気ないような気もするなあ……。

 
ブリュッセル(ベルギー)〜パリ(フランス)


移動日:2003年7月25日
手段:バス(EuroLines社)
料金:21ユーロ

ブリュッセル南駅のバスターミナル午前10時に出発し、パリには午後2時に到着。こちらも国境では止まらず、もちろんパスポートも荷物もチェックされない。パリの到着場所が中心から外れていたので、中心街まで重い荷物を背負って移動するのが面倒だった。バス自体は何の問題もなし。こうやってスイスイ行けるのがヨーロッパ旅行のうまみだが、その半面バスが壊れてあたふた……というようなドラマがないのがちょっと寂しい。といっても実際バスが壊れたりしたらキレてしまいそうだけど(笑)。


 
パリ(フランス)〜ロンドン(イギリス)


移動日:2003年8月1日
手段:バス(EuroLines社)
料金:57ユーロ

夜型の私たちにはかなりつらい早朝出発。いよいよロンドン……という感慨もなく、バスの中では爆睡。ふと気づくと港に到着していて、これから入国審査があるので荷物をすべて持ってバスから降りるように指示された。噂に聞くところによると、世界でいちばん入国審査が厳しいというイギリス……なんの不備も不審なところもないはずなのに、なぜかドキドキしてしまった。荷物はすべてX線検査を通し、入国審査官にも「イギリスに来た目的は何? いつまでいるの?」と無愛想に質問された。私たちは何の問題もなく入国できたが、同じバスに乗っていた黒人のおじさんが厳しくチェックを受けていたらしく、結局バスはそのおじさんを置いて先に向かってしまった。バスの運ちゃんは「おじさんは次のバスで来てもらうことにしました」と言っていたけど、はたしておじさんはちゃんと入国できたのかしら……。その後、ドーバー海峡を渡るためにバスごと大きなコンベアーの中に入った。どうやらこれが列車になっているらしく、その列車で海を渡るらしい。これまた初めての経験にドキドキだが、コンベアーの中は小さな窓があるだけであまり景色は楽しめない。夕方にロンドンに到着。


 
ロンドン(イギリス)〜マドリッド(スペイン)


移動日:2003年8月5日
手段:イベリア航空
料金:155ポンド(往復・空港税込み)

久々の飛行機移動。バスでもよかったのだが、ロンドンからマドリッドへはバスだとフランスを経由するためかなり遠く、しかも飛行機もバスもあまり値段が変わらないとあって、飛行機を使うことにした。時間がかなり節約できるし、陸路にこだわらなければヨーロッパは飛行機を使ったほうが効率的かもしれない。easyjetのようにバスよりも全然格安な航空券もたくさんあるし。航空券はブリティッシュ・エアウェイズの往復だが、実際空港に行ってみるとイベリア航空がチェックイン作業を代行しており、しかも機体も便名もすべてイベリア航空だった。私たちは航空会社にはあまりこだわりがないが、こだわる人にしてみればこれは一種の詐欺だろう(笑)。私たち的にはスペイン気分が盛り上がってよかったが。ちなみに帰りはちゃんとブリティッシュ・エアウェイズでした。飛行機は行きも帰りも2時間ほどで到着した。やっぱり飛行機って快適ですな。


 
マドリッド(スペイン)〜グラナダ(スペイン)


移動日:2003年8月9日
手段:バス
料金:13.42ユーロ

午前9時半にマドリッドのバスターミナルを出発し、午後2時ぐらいにグラナダのバスターミナルに到着。グラナダのバスターミナルは市内から離れているので、市バスの3番に乗って市内まで向かった。スペインに入ってバス代が俄然安くなったのがウレシイ。バスはいたって快適……というかヨーロッパのバスは日本の長距離バスとなんら変わりがない。アジアのように移動のたびにドラマが起こるのが好きな人には物足りないかもしれない。列車であれば国ごとの違いなんかがおもしろかったりするんだろうけど。


 
グラナダ(スペイン)〜カピレイラ(スペイン)


移動日:2003年8月11日
手段:バス
料金:4.8ユーロ

カピレイラは小さい村なので、グラナダから行くバスは1日3本しかない。私たちはグラナダに到着した時点で前もって時刻表をもらっていたのでスムーズに乗れたが、こういう小さい村に行くときはしっかりチェックしていったほうがいいと思った。ハイシーズンのためチケットが売り切れないか心配だったが、ふたをあけてみれば40人以上乗れるバスに乗客は10人程度。ただ途中駅で止まるたびに人が乗り降りするので一時は結構混んでいたが。窓から見える景色は乾いた大地にオレンジの木が規則正しく並んでいたりして、いかにもスペイン! って感じ。中盤から山道に入ると道がくねくねしていて、ダンナは酔って気分が悪くなっていた。この山道も途中でいくつもの小さな村を通過するのでなかなか見ごたえがある。このあたりの家はどこも壁が真っ白に塗られていて、イメージするアンダルシアの白い村、そのまま。スペインの景観を楽しみたい人にはオススメです。

 
カピレイラ(スペイン)〜グラナダ(スペイン)〜セビーリャ(スペイン)


移動日:2003年8月14日
手段:バス
料金:4.8ユーロ+15.98ユーロ

バスは朝6時半が始発で、その次は午後3時半。うーん、不便だ(笑)。できれば早めにセビーリャに着いて市内を観光したかったので、朝6時半のバスに乗ろうと決めていた。が、目を覚ますとまんまと朝の10時(笑)。って(笑)をつけている場合じゃない。実は私たちはふたり揃って寝ぼすけなのだが、いままでも移動のときだけはなんやかんやいって無理にでも起きていた。これだけ見事に乗り過ごすとは……と途方に暮れても仕方ないので結局午後3時半のバスに乗った。午後5時半にグラナダのバスターミナルに到着し、そのあとすぐ午後6時にセビーリャ行きのバスに乗ってグラナダを出発。結局セビーリャに着いたのは午後9時過ぎだった。観光どころか、宿探しも面倒な時間だ。やっぱり遅起きは3文の損……?

 
セビーリャ(スペイン)〜リスボン(ポルトガル)


移動日:2003年8月15日
手段:バス
料金:25.2ユーロ

「セビーリャからリスボン行きのバスがある」と聞いていたのだが、実際セビーリャに着いてみるとそのバスは毎日出ているわけではなく、しかも夜行も少ない。この日の早朝発を逃すと次は2日後の夜行になってしまう……というわけで急遽リスボン行きを決め、結局セビーリャは何も見ずに移動することになってしまった。グッバイ・セビーリャ(涙)。バスは朝10時にセビーリャのバスターミナルを出発し、リスボンに到着したのが午後5時過ぎ。途中国境を通過するも、バスは止まらず、もちろん入国審査も荷物チェックもない。風景だけ見ていると、あまり国が変わった感じがしない。ただ「ポルトガルって田舎だなあ」と思ったぐらい。首都リスボンに入るとすぐバスターミナルに到着してしまったぐらい街の規模も小さい。ただ私たちのバスが到着したオリエンテ駅のバスターミナルは最近有名な建築家によって建てられたらしく、白いパイプが放射状に広がった斬新なデザイン。ターミナル自体もピカピカだし、ヨーロッパ・バスターミナル大賞はここでしょう。


 
リスボン(ポルトガル)〜ナザレ(ポルトガル)


移動日:2003年8月17日
手段:列車
料金:計7.45ユーロ

リスボンからナザレはバスでも列車でも2時間半ぐらいで行けるという前情報だったので、行きは列車を使ったところ、これが大失敗(涙)。乗り継ぎがうまくいかず、途中駅で無駄に1時間以上も待ったし、駅に着いたら着いたで、ナザレの街まで行くバスは当分来ないという。結局タクシーを使って行ったが、バスならナザレの中心街まで直行したという。結局2時間半の道のりを5時間近くかかってしまった。うーん、リスボンからナザレに行く方はバスをオススメします。まあ車窓から見る風景はなかなかのんびりしていてよかったのですが。


 
ナザレ(ポルトガル)〜リスボン(ポルトガル)


移動日:2003年8月20日
手段:バス
料金:計7.3ユーロ

来るときに列車を使って失敗したので、帰りはもちろんバスで。リスボン行きのバスは1日4〜5本出ている。ハイシーズンだったこともあって私たちは前もってチケットを買っていたが、蓋を開けてみれば直前でも全然問題なし。途中で乗り降りする人がいたが、それでもバスはかなりガラガラだった。バスは2時間弱でリスボンの市内に到着した。私たちはてっきりオリエンテ駅のターミナルに着くものだと思っていたが、着いたのはメトロのアラメダ駅のそば。バス・ターミナルからメトロの駅までちょっと歩かないといけないのが不便だが、それでもナザレに行くときの列車に比べれば楽ちん。


 
リスボン(ポルトガル)〜マドリッド(スペイン)


移動日:2003年8月20日
手段:夜行バス
料金:計27ユーロ

ナザレからリスボンに到着したのが午後2時過ぎ。そのままオリエンテ駅のバスターミナルに向かい、その日の夜行でマドリッドに向かうという強行スケジュールだった。オリエンテ駅のバスターミナルでまずユーロラインのオフィスに行ったところ、今晩の夜行のチケットはすべて売り切れだという。私たちは翌日の午後発のマドリッド〜ロンドンのエアー・チケットを持っていて、なんとしても今晩の夜行でマドリッドに戻らなければならないという状況にあったため、これには少し焦った。ただもうひとつの「Anibal」というバス会社で聞いたところ、なんの問題もなくチケットが買えた。どうやらユーロラインはブランドイメージがいいせいか、はたまたユーロパスが使えるせいか、ほかのバス会社よりも早く席がなくなってしまうようだ。まあ超ハイシーズンだから仕方ないのかもしれないけど。

ちなみにリズボン〜マドリッドは列車だと夜行でほぼ同じ時刻発着で、座席でもバスに比べて倍近い値段がする。寝台になると3倍以上! 「ヨーロッパ旅行」=列車旅行だと思っている旅行者も多いが(途中で出会った日本人旅行者からも「何時の列車ですか?」と当然のように聞かれたし)、長距離でもバスで移動したほうが断然安い場合が多い。列車が発達している国でなければ、実際のところ時間的にもあまり変わらなかったりする。また、ハイシーズンになると列車だと前もってチケットを買わないと売り切れてしまう心配があるが、バスの場合はたいてい当日出発直前でもチケットが買える。確かに列車旅行はいかにもヨーロッパな風情があるが、特にこだわりがなければバスのほうがお得。というか私たちは東欧以降、ほとんど列車に乗ってません。

 


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