「死者の日」と聞くとなんだかおどろおどろしい感じがしますが、れっきとしたメキシコの伝統的なお祭りのひとつ。毎年10月31日〜11月2日にかけて行われる祭りで、日本のお盆のように死者を弔う意味があるのです。このお祭りの主役は死者……というわけで、この期間のオアハカには死者=ガイコツの姿が氾濫していました

 

「死者の日」に合わせたツアーご紹介のポスター。ご丁寧にカウボーイ風のガイコツが、これまたガイコツ姿の馬にまたがっております。メキシコのイメージにガイコツを当てはめてみましたって感じかな?

 


「死者の日に会おう!」と堅い約束を交わし、アフリカ以来8か月ぶりに再会を果たした野ぎくちゃんと。なにを隠そう、彼女はガイコツ・マニアの大先輩。影響を受けまくった私は、一緒にガイコツを囲むまでの仲に(笑)
なんでもかんでもガイコツ、ガイコツ……。広場では、この日のために描いた(?)ガイコツ版スーパーマンの絵が売られておりました

 


市場で売っていたガイコツ人形。うーかわいいなー、コレ……と思って見つめていたら、隣で野ぎくちゃんはしっかり買っていた(笑)。ちなみに1個10ペソ(=約100円)
道路は歩行者天国になっていて、こんな飾りつけがしてありました。こういうのを見ると、ただのガイコツ祭りではなく(笑)、れっきとした宗教行事なんだな……という気がしてきます

 

ブルーのパネルには聖書のありがたいお言葉(たぶん)が書かれている。立ち止まってそれを読み、花を捧げていたお兄さん2人組み
と思えば、あちらの窓から「ハ〜イ!」といわんばかりの美女ガイコツ。持って帰りたくなるカワイさ!

 


こちらのガイコツたちはややイキってます。私がもしメキシコ人になったら、毎年こういう飾りはキチンとやりたいと思います(笑)

ガイコツのほかに、各家々ではこんなお供え物の台も作るそう。これは某レストラン前にあったものだけど、実際の家庭はもっと地味なのかな?

 

市場に行くとご覧の通り、おどろおどろしい仮装マスクがギューギューになって売られています。こうやって見ると、彼らも結構大変そうだなあ

砂糖でできたガイコツお菓子。お供えものにするらしい。キラキラ仕様がポップで、これも思わず買いたくなった一品。このセンス、さすがだな

 


死者の日用のパンには、必ずこんな飾り物がついていました。聖なるパン、なのかな? サイズは大小さまざまあって、どこのパン屋さんでも山積みになっていました

いよいよ「死者の日」初日がやってきました。さて問題、ここはいったいどこでしょう? 答えは……墓地! オアハカ近郊のホホ村にあるお墓はこの日ばかりはこんな幻想的な場所に変身するのです。世界一ロマンチックなお墓かも

 


墓石の上にも、もちろんガイコツの姿が。中にキャンドルを入れて、ほのかに明るいガイコツが、なんともいえずいい感じ

こちらのお墓にもやっぱりガイコツ。お墓のそばでは親族らしきおばさんが、しんみりとお墓を眺めていました。私たちが写真を撮っても怒るふうでもなく、お金を要求するふうでもなく、ごく自然に佇んでいたのが印象的

 

お墓のデコレーションもさまざま。こちらのお墓はお花もたっぷりロウソクもたっぷりなラブリー仕様。コレだけ見ていると、とてもお墓には思えん
こちらのお墓は花のバリエーションが多く、ひときわ目だっていました。こんなお墓にしてくれたら、死者もさぞかしウレシイだろうな

 


ホホ村の墓地のそばでは、屋台がたくさん出ていて、さながら日本の縁日のよう。祭りの日、道行く人がいつもより色っぽく見えるのは、万国共通?
死者の日にはハロウィンと同じく仮装をする習慣がある。大人よりも子供がはりきって仮装するのもハロウィンと同じ。この子はなんと生後7か月!……ってお母さん、こんなに赤く塗っちゃって平気なわけ?

 

「僕だって負けてないよー」な骨々ロック赤ちゃん。ようやくヨチヨチ歩きを始めたぐらい。「写真撮らせて〜」と言うと親が喜んじゃうんだから(笑)

翌日、オアハカ市内のお墓に偵察に行く。昨日とはうって変わって普通の墓地風景。キリスト教式のお墓って、日本のお墓のような薄気味悪さがない気がするが、どうでしょ?

 

博物館入口にも、こんなガイコツが座っておりました。彼はちょっとファンキーだな。ガイコツも色々種類があって、飽きない。このときは野ぎくちゃんと一緒に、「あ、あそこにもガイコツ!」とガイコツ探しの旅に出ていた途中
名づけてフライング・ガイコツ。墨で描いたような微妙の線の曲がり具合がたまりません。日本に帰ったらコレ、粘土で作ってみよう!

 

テキーラを運ぶガイコツ兄ちゃんと、踊るガイコツ姉ちゃんほか。ガイコツの飾りでいちばん多いのは、こういうストーリー性のあるやつ。こいつらが箱に入っているバージョンもあり

郊外の村でひょっこり出くわした仮装パレード。小気味いいブラスバンドに続き、仮装した人たちが踊りながらゾロゾロ続く。ほのぼのした雰囲気の行進です

 

カメラを向けると「ハーイ」としてくれた美人マスクギャル。でも足を見るとしっかり男(笑)。死者の日の仮装行列にはいろいろ登場人物があるらしいが、女装がいちばん人気だとか
お土産屋の入口に展示されていた砂絵と見張り番風のガイコツ。もうそろそろ、ガイコツは飽きてきたでしょうか?(笑)。この砂絵は小さな花々で飾られていて、なかなかラブリーでした

 

お祭りとあって、広場には風船がデデーンと売られていました。というか、こんなにいっぱい膨らましてて、全部売れるのかな〜とちょっと心配になった


お祭りといえば、花火。サントドミンゴ教会裏で行われていた演劇のラストシーンにはこんな花火が使われていた。遠く離れた異国で久々に見る花火に、なんだかちょっと日本を思い出したり……

 


最後はすだれ式に落ちる花火でフィナーレ。シューっという音とともに、拍手が上がっていました