メキシコから飛行機でペルーのリマへひとっ飛びし、南米大陸に突入した私たち。着いて早々ノートパソコン盗難事件という憂き目に遭いつつも、このころは実にせっせと観光していました。ペルーの首都リマ、地上絵で知られるナスカ、コロニアル調の街が美しいアレキパと3都市の写真をまとめてみました

 


メキシコは首都メキシコシティからペルーの首都リマへのフライトはタカ航空で。日本から来た友人アキくんと妻、ガン寝の図。首につけてるエアーピローはアメリカで買ったもので、移動の多い私たちは大変重宝してます。コレがあるとよく眠れるんだな

 

上空から見たリマの街は、家々がぎっちりとつまり、さすが南米有数の大都市という感じ。思ったよりも都市計画されているような印象を受ける

リマの中心地、アルマス広場。ここは全体的に黄色い色に統一されていて、さながらヨーロッパの広場のよう。人も鳩も溜まってます。正面に見えるのがペルーでももっとも古いカテドラル。このカテドラルの礎石を置いた日がリマ建都の日なのだそう

 


リマ到着初日の晩はステーキでお祝いしました。ちなみにこのお店、経営者は日本人だそう。南米大陸には日本からの移民も多いと聞くけれど、早々にご縁があるとは意外

リマにあるケンタッキーのマークはなんと黒色に変えられていました。なんでも景観を崩すために、あのメイン・カラーのパキっとした赤は禁止されているそう。なんだかヨーロッパ的な発想です

 


リマで見つけたこんなポスター。よくわからないけど、痛そう(笑)。相変わらずスペイン語がダメな私たち、コレっていったい何て書いてあるんでしょう?
やや、懐かしい食べ物に遭遇。スペインではよく食べていたチュロスが街角で売られていた。やっぱりここはスペイン植民地圏なんだなあとなんだか不思議な気持ちに

 


街角でこんなふうに新聞を売っているのを見ると、なんとなくホっとします。といっても買うわけじゃないんだけど。ほかの人もチロチロ横目で読んでいました
リマの街には由緒正しい教会がいくつかあって、このサンフランシスコ教会もそのひとつ。見事な正面装飾が美しいが、過去にはこの教会もたびたび起こった地震で被害を受けたとか

 


サンフランシスコ教会は入場料5ソルで、ちゃんとガイドさんまでつく。しかもこんな美人のガイドさんで、ダンナはすっかり有頂天に。横に並んだ妻、浅黒いインディヘナ系の人と並んでも見劣りしない黒さなのがよくわかります

サンフランシスコ教会の内部と2階のテラスに掲げられたキリスト像。「世界一有名な人物はイエス・キリストである」という話を聞いたことがあるが、それがつくづく本当のことだと思う今日このごろ

 

この教会の見どころのひとつが、図書室。16世紀から18世紀の価値ある本がずらりと並んでいて、そのシックな雰囲気にはすっかりやられてしまった。手前に開いてあるのが羊の皮で作った賛美歌本らしいが、コレ、どこかヨーロッパで同じようなものを見た記憶が……

そして見事なのが、17世紀前半から残っているというセビリアン・タイル。見た瞬間、トルコのタイルや、スペインのアルハンブラ宮殿に残されたタイルと酷似している! とビックリしてしまった。キリスト教がこの南米にどんなふうに伝達されたのかがわかるシロモノですな

 

そしてもうひとつビックリしてしまったのが、この黒い宣教師像。ペルーが生んだ聖人のひとりで、パナマの黒人女性とのハーフだったフライ・マルティンという人。しかし教会のなかで黒人像を見るのは、この長旅のなかでも初めてのことかもしれない……
この教会のクライマックスは地下にあるカタゴンベ(共同墓地)。ヨーロッパではしばしば見かけたものですが(パリ、ローマなんかにもある)、同じものがペルーにもあるのです。薄暗い地下の通路に人骨がこれでもか! と並んでいるさまはまさに圧巻

 


丸く並べられた人骨&頭蓋骨。こういう景色を見るとホラーを感じる人も多いかもしれないけれど、ここはれっきとした宗教の場。宗教って偉大だと思う半面、結構生々しいところもあるんですね……

夜のアルマス広場はライトアップされていて、実にロマンチック。「広場」という概念はヨーロッパのものかと思っていたけれど、ここ南米でも健在のようです

 


ペルーの名物料理といえば、セビッチェ。半生の魚をレモン味でいただくマリネのようなもの。生魚はちょっと怖いけど、食べてみると玉ねぎが利いたお味は実に美味。バクバクと食べつくしてしまいました……
夜がふけたころ、リマ市内を見下ろすサンクリストバルの丘に行ってみました。丘のいちばん高いところには、ご覧のとおりの十字架がかかっていて、ここがキリスト教国だというのを知らしめているよう

 

サンクリストバルの丘を散歩していたペルー人美女を発見し、すかさず激写。インディヘナの血が濃いペルーの人はほとんどが黒目黒髪で、私たち日本人も親近感を持ってしまう。日本でいえば沖縄の子のような感じ?


いやー、それにしてもこの丘から見下ろす夜景はまさに絶品。どこまでも続く光の大地に、思わず見とれて……という前に、カメラ小僧の妻はまず撮影

 


で、撮った写真がコレ。なんでこんなに幻想的なのかなーと思ったら、光がほとんどオレンジに統一されているから? 高い建物も少なく、光がすべて大地に張り付くようにしてあるから? よくわからないけど、とにかくキレイなところでした


次なる都市ナスカに到着。ここは砂漠の真ん中にある街で、車でちょっと走るとご覧のとおりの不毛地帯。今日は久々のツアーに参加。といってもメンバーは私たち夫婦と友人アキくんの3人。プライベート・ツアーだあ!

 


ナスカの周辺にはいくつか昔からある墓地があって、ときどきこんなふうに無造作に人骨がポトリと落ちていたりする。なんでも財産目当ての墓荒らしがいるとか。しかし、こういうのが日本にあったら大問題になりそうなのに……
で、こちらがナスカ時代の墓地跡。そもそも墓荒らしによって発掘されたところだが、いまは観光名所になっている。人骨はすべて朝日に向かって埋められていて、これはナスカ時代の人々が肉体は死んでも、精神は生きていると考えていたためらしい

 

墓にあるのは白骨化したものがほとんどだが、なかにはこんなふうに人毛がしっかりと残ったものもある。この人骨は、口元に垂れ下がった紐が黄色、赤、緑の3色だったために「ラスタマン」と呼ばれているとか。みな見事な織物をまとっていたらしく、それが墓荒らしを呼ぶ原因となった

そしていよいよ本日のメインイベント、地上絵を上から見るセスナ・ツアーの時間がやってまいりました。初めて見る4人乗りのセスナは、まるでおもちゃのラジコン飛行機を大きくしたみたい。大丈夫かな……とちょっと不安になったもの事実

 


で、出発前にみんなで記念写真。「時間あんまりないから、早くね!」と言っていたパイロットですが(白いシャツの人)、写真を見てみると、彼がいちばんノリノリで足をあげてますな(笑)

セスナに乗って、空中散歩開始! 初めて見るセスナの操縦部分は立派な機械でラジコンではなかった(笑)

 


期待と不安で顔がひきつっているダンナ。「あ、飛んだ、飛んだ!」の瞬間です。でも撮っている妻もきっとこんな顔になっていたんだろうなあ
セスナが飛んで、まず感動したのはナスカの広大な大地がひと目で見渡せること。こんな景色が簡単に見られちゃうなんて、セスナってばエライ! お金持ちになったら、セスナが欲しい! とおおはしゃぎしてしまった

 


「なんか、模型の山みたいだね」と一同、この景色に見入ってしまった。飛び立って数分は絵よりも景色があまりにすばらしいことに感動することしきり


そして地上絵が見えてきました。といっても地上絵はかなり薄く、肉眼でも見つけるまでにしばし時間がかかるほど。実はこの写真もかなり加工して、やっと見えるぐらい。こちらは「宇宙人」。でもガチャピンそっくりなのはナゼ? 

 


ナスカの地上絵でもいちばんくっきり見えるのが、この「ハチドリ」。だいたいハチドリがどういう動物か知らないけれど、この形は神秘的。いったい何のために? と誰もが思う疑問が頭をもたげる

ナスカの見どころのひとつがこの水路。プレ・インカ時代に作られたもので、はるか遠くの山から水を引いている。渦巻状になっていくのは水を汲みに下りていくためのもの。そしていちばんビックリしたのが、この水路がいまだ現役で使われているということ!

 


水路のそば、猛烈な陽射しのしたで男性ふたりがお店を開いていた。売っているのは小さなオカリナ。かわいさのあまり、思わず買ってしまった

ナスカの周辺には、やっぱり「なぜ?」と思ってしまうような歴史的遺産がいっぱい。広大な土地に残されたライン(見えるかな?)は祭事用のものだったと推測されている

 


ペルーの伝統音楽といえばフォルクローレ。有名な「コンドルは飛んでいく」が定番ナンバーです。レストランで食事をしていてこんなフォルクローレ集団に出くわすこともしばしば
次なる目的地はペルー第2の都市アレキパ。別名「白い街」と呼ばれているように、街全体が白っぽく、上品な感じ。中心地にはもちろん広場があり、カテドラルがあり……

 


アレキパのアルマス広場周辺は、観光客も地元の人も集まる賑やかな場所。白いコロニアル調の建物がぐるりと周囲を取り囲んでいます

広場前で、ペルー人の観光客集団をゲット。「写真撮ってもらえますか〜」と言われるのは世界各国どこでも同じ。そしてさりげなく自分たちのカメラにも収めてしまうのでした

 

広場の噴水で遊んでいた姉妹。「む、なにやら怪しげな外国人が近づいてくる!」とちょっと警戒した顔。よく見ると、姉妹の顔がソックリ

アレキパ名物といえば、ミイラのフワニータ。500年以上前に埋められた少女のミイラで、標高6000メートル以上のところの乾燥した土地で発見されたそう。そのため保存状態がよく、白い皮膚まで残っている。ちなみに彼女は生贄だったそう……

 


アレキパでよかったものといえば、宿。寝室とは別にこんなリビングもあって、我が物顔でくつろげてしまうのだ。この先の行く場所について、しっかり予習しなくちゃ、なダンナ