僕らはかなりの重装備で日本を出てきた。洗面用具や着替えなどの最低限必要な物は仕方ないとしても、それ以外の、普通の旅行者からすれば不必要とも言えるべきアイテムがとにかく多い。その最たるものがパソコンとそれに伴う一連のグッズだ。僕らはパソコン本体だけでも2台も持ってきている。そして各種の周辺機器。もし税関などで荷物をすべて検査されたら、スパイの疑いを受けるかもしれない……なんてビクビクしていたりもするくらい機材類は多い。旅になぜパソコンなんかが必要なのか? 僕らの装備を見ると誰もが不思議がる。けれど、僕らにとっては今回の旅行はパソコンなしには語れない。もし旅の途中でパソコンが故障したり、盗難に遭うといったようなことがあれば、場合によってはその時点で帰国もあり得るだろう。僕らの旅の最重要アイテム、パソコンとその一連グッズについて、ここでは特集という形で少し詳しく紹介していきたいと思う。

※当サイトはパソコン専門サイトではないため、技術的な難しい話などはなるべく避けるように心がけています。しかし、それでも人によっては多少マニアックと感じるような話題も登場するかもしれません。あしからず

■目次
・パソコンのおもな使用目的
・なぜ2台も持ってきたのか
・使用しているパソコンの種類
・必要最低限の周辺機器
・ホームページの作成手順と役割分担
・ネットカフェからホームページを更新する
・部屋からノートパソコンでネットに接続
・ネットカフェでの日本語環境の問題
・メールの送受信はWebメールで
・使用しているソフトウェア一覧(表)

 

●パソコンのおもな使用目的
旅中にパソコンを何に使うのか? 旅立ち前の魂胆ではそのおもな用途はふたつ、ホームページ作成とデジタルカメラ画像の保存であった。しかしいざ旅に出てみると、それ以外の用途でパソコンを使うことも多い。たとえば、旅先で買った音楽CDはすべてパソコン上でMP3化して、それをCD-R/RWに焼いてMP3プレーヤーで聴いている。ほかにも旅先で買ったVCD(ビデオCDのこと。日本ではあまり売っていないが、海外ではよく目にする。映画やドラマが多い)を鑑賞したり、旅先で買ったパソコン用ゲームを遊ぶのにもパソコンは大活躍する。

最近特に活用しているのがマイクロソフトの「エンカルタ 総合大百科 2002」というソフトウェア。これはいわゆる百科事典ソフトだが、本の百科事典とは異なり、音楽や動画といったパソコンならではのさまざまなデータが収録されている。マルチメディア百科事典とでも言ったところだ。これから行く土地の歴史だったり文化だったり、地理だったりを、いとも簡単に調べることができるので旅先では重宝することこのうえない。地球儀ソフトも付属しており、世界地図帳を持ってきていない僕らはこの地球儀ソフトにだいぶ世話になっている。

また、パソコンをほかの旅行者のために役立たせる場面もある。ついこの前、こんな出来事があった。ニュージーランド人の旅行者がデジタルカメラを持ってきていて、撮影した画像がある程度たまるとそれをDPEショップでCD-Rに記録してもらう、ということをしていた。しかし彼がチベットのラサで依頼したショップでは、誤って古いセッションを読み込まないまま新たにデータを書き込んでしまったため、そのCD-Rメディアにすでに記録されていた以前の画像データがすべて消去されてしまった。幸いそのメディアはセッションを閉じていなかったため、僕がパソコン上で古いセッションを読み込んでデータを復旧させてあげたら非常に喜ばれた。

このように、さまざまな場面でパソコンは活躍している。僕らが期待した以上に役に立っていると言ってよいほどだ。そうそう、僕らのパソコンの使用内容を知るためには、どんなソフトウェアを使っているのかを紹介するのがわかりやすいだろうと思い、ページのいちばん最後にリストを作った。こちらも参照してほしい(表■使用しているソフトウェア一覧)。

 

●なぜ2台も持ってきたのか
旅先で僕らがパソコンを持ってきていると言うと、たいていの人は驚くが、中にはそうでない人もいる。そんな人でも、僕らが1台ではなく2台も持っていることを知ると、目を丸くして驚く。「なんでそんなに無駄なことを……」。身軽な旅行者から見ればたいそう非効率的に見えるのだろう。このことについては、僕らも出発前さんざんに悩んだ。2台も持っていくとそれだけ荷物が増える。でも、ひとり1台ないと取り合いになるのではないだろうか。夫婦とはいえ、プライバシーの問題もある……悩みに悩んだすえ、結局2台を持っていくことに決めた。

結果的には、2台持ってきて正解だったと思う。ひとりが原稿を書いているうちに、ひとりがホームページのデザインを構成したり、別の作業をするといった風に、2台あるおかげで非常に効率よく作業を進めることができたのだ。事実、1台をふたりで使いまわすとなると、ここまで頻繁にホームページを更新することはできなかったと思う。それに2台あることで、ある種の保険にもなる。1台が壊れたり盗まれたりしても、もう1台があれば当面はなんとかなるだろう。

 

●使用しているパソコンの種類
ここで、今回持ってきた2台のパソコンについて紹介しておこうと思う。2台のパソコンは今回の旅行用に新規購入したものである。両者ともにWindowsマシンだ。長旅に極力邪魔にならないような軽量さで、それでいてそれなりに性能も高いもの、そういう基準で選択している。なお、Macintoshは軽量でパワフルなノートパソコンが存在しないし、何よりも互換性が低いので選択候補には無条件に入れなかった。

まず、僕が使用しているマシンが松下電器産業の「Let's note CF-R1RCXS」。B5サイズながら、重量が960gと1kgを切るという脅威の軽さを実現したノートパソコンだ。実際持ってみると、この大きさにしてはびっくりするくらい軽い。それでいて、CPUは超低電圧版モバイルPentiumIII-M/700MHzと申し分のない性能を持っている。OSは標準のWindowsXP Professionalのまま使用している。メモリはmicroDIMMを採用していて、標準128MB、最大256MB。もちろん、最大である256MBまで増設済みだ。モデム&LANを標準装備しており、旅中の通信も問題ない。SDカード(小型のカード型メモリの一種)のスロットも付いており、僕も64MBのSDカードを旅用に購入した。このマシン、はっきり言って完成度が恐ろしく高い。大きさやスペックなどベーシックな部分だけでなく、細かい部分の作りがすごく気が利いている。たとえばファンレス構造になっており、静音性が極めて高い。通常のノートパソコンに付いている冷却用のファンがこのマシンにはないため、稼動中もいたって静かなのだ。また、付属のACアダプタがこれまた非常に小型である。軽量を売りにしているノートパソコンの落とし穴として、ACアダプタが異常に大きかったりすることがあるが(ソニーのバイオSRなど)、本マシンのそれはとても小さく、軽い。現時点でまさに最強のモバイル・パソコンだと僕は思っている。実際、発売以来売り切れ店続出で入手するのが大変だったが、ネット通販でなんとかゲットした。約18万円。

次に、妻の絵里が使っているマシン。東芝の「Libretto L2/060TNML」だ。出発の日も近づき、やはり2台のパソコンを持って行こうと決まった折に、急遽追加購入した。いわゆるセカンド・マシンなので、内容よりも値段で選んだと言える。近所の大型電気ショップにて約8万円。新品でこの値段は、格安中の格安だと思う。ただし、スペック的にはそれほどよくはない。CPUがCrusoe TM5600/600MHz、メモリが標準128MBで最大256MB(最大まで増設済み)。OSは標準ではWindowsMeが入っていたが、WindowsXP Professionalをクリーン・インストールして入れ替えた。性能は正直いまいちだが、特徴的な横長のボディはかさばらずモバイル向き。液晶画面は1280×600ドットと変則的な横長で最初は見にくかったが、慣れれば苦にならない。液晶画面が上記のLet's noteよりも小さいにもかかわらず、残念ながら重量はLibrettoのほうがある(それだけLet's noteが軽いということだが)。ACアダプタもLet's noteの2倍くらいあるし。まあ値段が値段だけに仕方ないのだが。最大の長所としてはキーボードが打ちやすいという点が挙げられる。キーピッチが広めで、タッチもしっかりとしている。彼女は基本的には原稿書きにパソコンを使用するので、キーボードが打ちやすいのは何よりだと言える。ちなみにこのマシン、出発前に一度故障している。PCカードスロットが壊れて電源自体が入らなくなってしまったのだ。至急修理に出し、出発前にぎりぎり間に合った。買ったばかりなのに保証外ということで4万円も修理費を取られてしまった。トホホな話である。

実は世界一周旅行とそれに伴うホームページ計画の構想が決まった時期(出発の約半年前)、それまで使っていたノートパソコンから、別のもっと軽量なノートパソコンに買い換えた。買ったのはソニーの「バイオSRX」という機種で、重量1.25kgと当時はB5サイズでは最軽量を誇っていた。それまで使っていたマシンもさほど古いというわけではなかったが、長旅に携帯しやすいように少しでも軽いものをと思い、わざわざバイオに買い換えたのだ。しかし、それからまもなくして上記のLet's noteが世間に登場した。Let's noteはバイオよりも300gも軽い。バイオを買ったばかり僕としては、「やられた!」という感じであった。周囲の人々はあきれたが、僕はバイオからすぐさまLet's noteに再度買い換えた。たかが300gくらい……と思う人も多いと思うが、1年間移動し続ける中での300gは僕にとって重要だったのだ。そんな紆余曲折を経てのパソコン選び。あまり詳しくは書かなかったが、実はかなりのこだわりを持って機種を選定している。


Let's note CF-R1RCXS(松下電器産業)
CPU:超低電圧版モバイルPentiumIII-M/700MHz
メモリ:標準128MB/最大256MB
HDD:20GB
チップセット:Intel440MX
グラフィック:Lynx 3DM+(ビデオメモリ4MB)
液晶:10.4インチTFTカラー液晶
解像度:1024×768ドット
http://www.panasonic.co.jp/pc/prod/note/r1/

 

 

 

 

Libretto L2/060TNML(東芝)
CPU:Crusoe TM5600/600MHz
メモリ:標準128MB/最大256MB
HDD:10GB
チップセット:ALi M1535
グラフィック:S3 Savage IX(ビデオメモリ8MB)
液晶:10インチ低温ポリシリコンワイドTFT液晶
解像度:1280×600ドット
http://dynabook.com/pc/catalog/libretto/

 

 

 

 

 

●必要最低限の周辺機器
パソコン本体の紹介をしたところで、次は周辺機器の話題に移りたい。周辺機器といっても、どうしても持ち運べるものは限られる。必要最低限のものだけを厳選して持ってきているつもりだ。

CD-R/RWドライブ
もっとも使用頻度の高い周辺機器。ポータブルのCD-R/RWでは最軽量とも言えるソニーの「CRX75A」。これはすでに生産中止となった製品で(現行のものではなぜかこれより軽量な製品はない)、新品で入手することはできないため、秋葉原の中古屋を探し回りゲットした。同様の製品でUSB接続のタイプもあるが、わざとATAPI接続のものを選んでいる。ATAPI接続のほうが書き込み速度が速い。ATAPI接続のほうがACアダプタがUSBタイプより小さくなる。ATAPIタイプを選んだ理由はこのふたつだ。なお、CD-R/RWドライブではUSBのバスパワーによる電源供給だけで稼動することができないということは意外と知られていない(ただのCD-ROMドライブは可)。つまりUSBタイプを選ぶメリットはそれほどないと言える。

 

 

 

FDドライブ
これは妻使用のLibrettoの純正オプションで、Libretto購入時に無料で付けてもらった。USB接続。Let's noteをはじめ、ほかのマシンでも問題なく使用できる。出発前はあまり使わないかな……と思っていたが、予想以上に大活躍している。ネットカフェのマシンではCD-ROMドライブが付いていないことはあっても、FDドライブすらないことはほとんどないからだ。ホームページの更新はもちろん、事前にメールを書いてFDに記録してネットカフェに持ち込んだり、逆にネットカフェでダウンロードしたちょっとしたデータを記録したりするのにも便利。日本にいたらFDなんていまさら使う機会もほとんどないが、海外ではまだまだバリバリの現役なのだ。

 

 

 

USBメモリ
スティック状のメモリをパソコンのUSBスロットに挿入するだけで、リムーバブルディスクとして利用できる便利グッズ。いまちょっとした流行の機器で、各社から似たような製品がたくさん売られている。僕が持ってきたのは本家IBM製で、IBMの記者発表会でおみやげにいただいた物。4MBと容量が小さいが、旅先ではこの容量でも十分だ。なお、WindowsMe/2000/XP以外では挿すだけでは使用できず、ドライバのインストールが必要となる。旅先のネットカフェにあるマシンはいまだWindows98が多いので、USBメモリはあまり使えないというのが現状だ。

 

 

 

 

コンパクトフラッシュ・カードアダプタ
デジタルカメラ(キヤノン「PowerShot S30」)が記録メディアにコンパクトフラッシュを採用しており、専用のカードアダプタを持ってきた。といっても、NTTドコモのP-in Comp@ct用のアダプタを使いまわしている。かさばらないのはうれしいが、パソコンに挿すたびに一度電源を切らなければならないのが難点。なお、もう一台のデジカメ(富士フイルム「FinePix 4500」)は、付属のUSBケーブルでデータを転送している。

 

 

 

 

 

モデム・チェッカー
宿の部屋に電話回線がある場合に、自分のノートパソコンから直接ネット接続することもある。その際、電話回線をモデムと接続しても大丈夫かどうかを調べるのにモデム・チェッカーを利用する。モジュラー・ジャックを挿してボタンを押すだけの簡単操作。国によって電話回線が2線式か4線式かの違いがあるが、それを調べることもできる。また2線式の場合でも外側2線式か内側2線式かという違いがあり、その場合にモデム・チェッカーにより配線を変更することも可能。

 

 

 

 

 

モジュラー・ケーブル
宿の部屋から通信する際、モジュラージャックからパソコンまで距離がある場合に使用する。巻き取りタイプの超小型なものを選んだ。大型電気店やパソコン・ショップで買える。これだけコンパクトなものは日本以外の国ではまず手に入らないので、出発前に購入しておいてよかった。

 

 

 

 

 

LANケーブル(クロス&ストレート各1本)
出発時はストレート・ケーブルのみしか持っていなかったため、バンコク(タイ)のパンティップ・プラザにてクロス・ケーブルを購入した(旅の日記あり)。2台のパソコン間でのデータ移動はクロス・ケーブルを利用してピア・ツー・ピアのLANで行っている。タイ製のLANケーブルは日本製のそれと比べてごつく、太い。そもそもモバイルという概念がない国だから仕方ないのだが。ちなみにストレート・ケーブルのほうはどこかでLANに接続する場合を考えて持ってきたが、いまだ使用する場面はない。左の写真はストレート・ケーブルのほう。極細ケーブルでかさばらないのがよい。

 

 

 

 

サスケ
コンセントの形状は国によって異なる。各タイプごとに変換アダプタが売られているが、全部を揃えるとかさばるので、1台で全タイプに対応できるこの「サスケ」を購入した。コンセントの形状を変換できないとデジカメの電池を充電することすらできないので、実はサスケは最重要アイテムだったりする。だから、念のために同じものを2個持ってきている。ちなみにこれは単なる変換アダプタであり、電圧の変換機能はない。電圧を変換するには変圧トランスが必要になるが、僕たちの装備のなかに変圧の必要がある機器は1個もないので、変圧トランスは持ってきていない。

 

 

 

 

IC・ボイス・レコーダー
旅先でさまざまな音を記録するのに持ってきた。小型で持ち歩くのにもかさばらず、デジタルなので早送り&巻き戻しが早く非常に使いやすい。単4形乾電池を2本使用する。SAMSUNG製の「SVR-S820」だ。これもSAMSUNGの記者発表会でおみやげにいただいたもの。

 

 

 

 

 

PDA(携帯情報端末)
PalmOS端末であるソニーのCLIE「PEG-T400」を旅用に新規購入した。それまでは同じくソニーのCLIE「PEG-T600C」というカラー液晶の機種を使っていたが、モノクロのPEG-T400のほうが軽量だという理由で買い換えたのだ。移動中など、ちょっとした機会にメモ書きとして使うのに重宝する。パソコンのように電源を入れてからOSが起動し終わるまでに時間を要したりせず、瞬時に起動するのがとにかくメリットだ。メモリースティック・スロットがあるため、64MBのメモリースティックも持ってきている。クレードル(パソコンとのデータ同期に使う機器)は、これまた携帯用USBクレードル・ケーブル(イー・レッツ製)を購入した。これはホット・シンク(データの同期)だけでなく、同時に本体の充電もできるという優れもの。

 

 

 

小型記録メモリ各種
なんだかんだでメモリ類はほぼ全種類が揃ってしまった。持ってきたメモリと用途を列挙すると、コンパクトフラッシュ……256MBと128MBの2枚、デジカメPowerShot S30用。スマートメディア……64MBを2枚、デジカメFinePix 4500用。SDカード……64MBを1枚、ノートパソコンLet's note用。メモリースティック……64MBを1枚、CLIE用。

 

 

 

 

 

 

●ホームページの作成手順と役割分担
当ホームページのメイン・コンテンツとなるのが「旅の日記」。メールマガジンを配信するにあたっても、もっとも重要なコンテンツだ。何について書くか、ということに関しては毎回ふたりで相談して決めている。旅での日常は日々刺激にはこと欠かないけれど、その中でも特にインパクトが強かったこと、感じたこと、伝えたいことなどを選び毎回テーマを決める。書きたいテーマが夫婦でかぶってしまったときや、あまりにも長くなりそうなときには、前編&後編という形で夫婦で分筆することもある。

書くテーマが決まると、各自執筆に入る。いきなりHTML形式で作リ出すのではなく、テキスト・ファイルに原稿として書いていく。原稿書きに使用しているソフトは定番の「秀丸」。とにかく使いやすいソフトだけれど、個人的にはマクロ機能を使って折り返し文字数を切り替えられるのが特に便利だと思っている。

原稿を書き上げると、まずは夫婦でお互いに見せ合いをする。「ここをこうしたほうがいいんじゃない?」とか、「この表現は日本語が変だよ」とか、アラを見つけたらきちんと指摘し、クオリティを高めるために修正していく。内容自体もそうだが、ふたりとも雑誌編集者という仕事をしてきただけあって、「できるだけ正しい日本語で文章を書く」という点に関しては特にこだわりを持っている。

原稿の修正のあと、校正に入る。校正はいまのところ僕が一貫して行っている。各自が校正してもよいが、ひとりでやったほうが間違いが少なくなる。ひらく&とじる(たとえば、「特に」とするか「とくに」とするか、など)箇所は極力統一するようにしているが、さすがに仕事ではないだけあってそれほど厳しくはチェックしていなかったりもする。しかし、たとえば通貨はカタカナで表記する、といった基本的な表記の決まりごとは作っている。もちろん校正は「旅の日記」に限らず、HP内のすべてのページで最低1回は行っている点も触れておきたい。

原稿の整理がひと段落したところで、ようやくHTMLファイルに原稿を流し込む。このとき、できるだけ写真とキャプションを入れて補足するように心がけている。ただし、「写真」のページと重複しないように使う写真を選別する。基本的には、よい写真&気に入っている写真&大きく見せたい写真は「写真」のページに回すことにしている。「旅の日記」に掲載する写真は320×240ドット、「写真」のページに掲載する写真は400×300ドットと大きさをすべて統一している。写真の縮小をはじめ、トリミングや赤目修正などはすべてPhotoshop7.0で行う。

以上の工程で、「旅の日記」の作成作業は完了だ。ほかのページについても、細かい部分で多少作業が変わることもあるけれど、基本的には同様の流れで作成している。

 

●ネットカフェからホームページを更新する
海外の通信事情は日本と比べて圧倒的に悪い。アメリカやヨーロッパといった先進国ならまだしも、特にアジアの国々ではまだネットの普及がそれほど進んでいない。日本はADSLやFTTHが一般化してブロードバンド時代に突入したが、アジア各国ではアナログ電話回線がまだまだ主流。なかにはいまだに28800bpsのモデムで接続している国さえある。

そんななかでのホームページの更新は、正直かなり骨が折れる作業だ。問題はいくつもあるが、最大の問題は宿の部屋から自分のノートパソコンで直接ネットに接続することができない点。中級〜高級ホテルならそのような心配は無用だが、今回の旅行は安宿を巡り歩くいわば貧乏旅行。当然ながら、部屋に電話が付いていることなんてほとんどない。

するとどのようにしてホームページを更新すればよいのか。もっとも無難かつ効率的な方法としては、現地のネットカフェを利用する方法が挙げられる。というより、これまでのところ基本的にこの方法でホームページをアップしてきた。国や地域によってネットカフェの設備やインフラは異なるが、ネットに接続さえできればFTPでホームページを更新可能だ。

更新するホームページのデータをネットカフェに持ち込むのには、僕はCD-RWおよびFDを利用している。できあがったデータをこれらのメディアに記録し、ネットカフェに持ち込むのだ。ただし、店によってCD-ROMドライブやFDドライブがないこともある。こうなるとお手上げだ。いままでのところ、CD-ROMドライブがない店は数多くあったが、FDドライブもない店はあまり多くなかったので、それほど困りはしなかったが。ちなみに裏ワザとして、周辺機器コーナーでも触れたUSBメモリを使うという手段もある。ネットカフェのマシンのUSBに接続して、リムーバブルディスクとしてデータを読み込ませるのだ。しかし、USBメモリはWindowsMe/2000/XP以外ではドライバのインストールが必要となる。また、ネットカフェの端末は収納に固定されているケースも多く、本体背面にあるUSBまでアクセスできない場合もあるので、あまり現実的ではない。

CD-ROMドライブについて補足しておくと、ひとつの店にCD-ROMドライブの付いたマシンが最低1台はあるというケースもある。この場合、設定次第ではネットワーク経由でほかのCD-ROMドライブが付いていないマシンからもCD-RWを利用することができる。実際、ネパールやインドでは、そのようにしてCD-RWからホームページを更新することもできた。もちろん、事前に店員に交渉しなければならないので、最低限の語学力が要求される。

ハードウェア的な問題がクリアになり、いざアップしようとしたときに、もうひとつ別の問題が生じることがある。ネットカフェによってはプロキシの設定などによりFTPができないようになっていることがあるのだ。この場合、サーバ・マシンの設定をいじる必要が出てくる。いじることが可能ならばFTPできないこともないが、現実問題として店員に交渉してもまず応じてくれることはない。この場合はあきらめて別の店に移ることにする。

ハードウェアの問題、プロキシの問題などすべてがクリアになり、無事FTPサーバにアクセスできたとしても、やはり完全に問題がないわけではない。通信速度が遅いと満足にデータをアップすることができないのだ。特に回線の帯域が細い場合、写真などの重いデータのアップには非常に時間がかかる。ときにはあまりにも遅すぎて、アップを断念する場面だってある。

さまざまな問題を乗り越えて、うまくアップが終了したときはホッとすると同時に喜びも大きい。これぞ旅先からの通信の醍醐味とも言える。なお、各地のネット事情については別ページにまとめているので、こちらも参照してほしい(旅先ネット事情)。

 

●部屋からノートパソコンでネットに接続
宿泊している部屋に電話回線があるならば、自分のノートパソコンから直接インターネットにアクセスできることもある。バックパッカーが利用するゲストハウスなどの安宿ではまず不可能だが、ちょっとした安ホテルなどではまれに電話回線が付いているケースがあるのだ。実際これまでの旅のなかではベトナム、中国で電話回線が使える宿が何軒かあった。

当たり前の話だが、ノートパソコンからネットに接続するには最低限モデムが必要となる。モデムは最近のノートパソコンならばほぼ100%装備されているので問題ないし、僕たちのマシンにも当然付いている。なおモデムによる通信速度は最大56kbpsだが、国や地域によっては最大までパフォーマンスが出ず、28800bps程度が限界の場合もある。

部屋に電話回線が来ているならば、壁のモジュラー・ジャックからノートパソコンのモデム端子までモジュラー・ケーブルで接続する。このとき、モジュラー・ケーブルが壁と電話機に直付けされている場合は、残念だが通信は不可能だ(音響カプラーを使う方法もあるが、装備がさらに重くなるし面倒なので今回は見送った)。また、接続する前にモデム・チェッカーという機器で回線の質をチェックする必要がある。その回線が必ずしも通信用途に使えるとは限らないからだ。不適切な回線をモデムに接続すると、モデムはもちろん、ノートパソコン本体までが壊れてしまう可能性があるので、必ずモデム・チェッカーを利用したい。

回線が問題なく通信用途に使えることがわかったら、ここではじめてモデムと接続する。あとは、プロバイダにダイヤルアップするだけだ。プロバイダは日本で普段使っている会社は当然利用できない。現地のプロバイダに加入する方法もあるが、手続きが面倒だし、移動のたびにプロバイダを変えていくというわけにもいかない。そこで、海外用のローミング・サービスを利用することになる。これは日本のプロバイダが海外で提携しているプロバイダのアクセスポイントを借り受けて利用するというシステム。ローミング・サービスにより、ユーザーは日本のプロバイダに加入しているだけで各国の現地のアクセスポイントを利用できるようになる。

ローミング・サービスを提供している会社はいくつかあるが、「GRIC」そして「iPass」といった2社がもっとも提携アクセスポイントの数が多く、有名。日本の大手プロバイダのほとんどが、これらふたつのどちらかを利用できるようになっている。僕が加入しているSo-netではGRICに対応しているので、僕はGRICを利用している。ちなみにSo-netは海外ローミングを利用しても、通常の基本料金以外に利用料を徴収されない。ほかのプロバイダはほとんどの場合、1分につきいくらといった風に海外ローミング利用料を取られるので要注意だ。

GRICを利用したダイヤルアップには「GRICdial」というソフトウェアを使用する。これはGRIC社のサイトから無償でダウンロードできる。GRICdialを起動し、国と地域を選択すると利用可能なアクセスポイントの一覧がリストアップされる。このなかからひとつを選ぶと、GRICdialが自動的に最適な設定を作り自動的にダイヤルアップしてくれる。操作は非常に簡単だ。無事に接続が終了すると、GRICdialのデータベース(アクセスポイントのリスト)が更新されている場合に自動でパソコン内のデータベースを書き換えてくれる。常に最新のデータベースを利用できるというわけだ。

以上の方法で問題なく接続できたなら、あとは自由にインターネットを利用できる。ホームページの更新もメールの送受信も、ネットカフェではなく自分のマシンで行えるのはやはり相当に便利だ。ここぞとばかりに必要なデータをダウンロードしておくのもよい。ただし、注意しなければならないのは電話代。部屋からの通信を行えば、当然チェックアウトの際にホテルに電話代を請求される。市内通話ならまだしも、市外通話となるとその額は馬鹿にならないので、あまり使い過ぎないようにしたい。

 

●ネットカフェでの日本語環境の問題
自分のノートパソコンではなくネットカフェの端末を利用する際、最大の問題となるのが日本語での文字の読み書きが行えるかどうかという点。これは特にホームページの更新ということに限らず、単なるネットの閲覧というケースでも関係してくる問題だ。日本語を読むだけならば、日本語のフォントさえ入っていればOK。これは初期状態でマシンに入っていない場合でも、ブラウザが日本語のサイト(日本語ならばどのサイトでもよい)にアクセスした時点で自動的にダウンロードしてインストールされる。それでもデータ容量が2MB程度もあるので、ネットカフェの貧弱なインフラでは結構な時間がかかってしまう。

いっぽう日本語の文章をタイプしたい(書きたい)ならば、日本語のIMEが必要になってくる。日本語のIMEはマイクロソフトのGlobal IMEを使用するのが一般的だ。Global IMEは、マイクロソフトのサイトから無償でダウンロードできるので、ネットカフェのマシンでGlobal IMEをダウンロードしてインストールすれば日本語でのタイプが可能になる。Global IMEがダウンロードできるサイトのURLは「http://www.microsoft.com/windows/ie/downloads/recommended/ime/install.asp」だが、長くて覚えられないのでGoogleにて検索するのがおすすめ。「japanese ime」というキーワードで検索した上位の結果にGlobal IMEのダウンロードサイトが表示されるので、この方法でアクセスするのがもっとも簡単だと思う。

しかしGlobal IMEもデータ容量が約3MBと、これまたネットカフェでダウンロードするには重過ぎる。そこで僕は、事前にCD-RWにGlobal IMEを記録しておいて、それを携帯するようにしている。このCD-RWからネットカフェのマシンにGlobal IMEをインストールすれば、ダウンロードの時間を短縮できる。もちろん、CD-ROMドライブがなければ不可能ではあるのだが。ついでに言うと、このCD-RWにホームページの更新データやFTPソフトなども同時に記録しておくとさらに便利だ。ちなみに約3MBというサイズではFD1枚に収めることはできない。

日本語のIMEをインストールすると、同時に日本語のフォントもインストールされる。日本語をタイプできるようになるだけでなく、日本語を読むこともできるようになるのだ。つまり、最初に述べたような日本語フォントだけをインストールするよりも、最初から日本語IMEをインストールしたほうがよいということになる。そのため結局のところ、日本語環境を構築できるかできないかはGlobal IMEをインストールできるかできないかにかかっていると言える。

 

●メールの送受信はWebメールで
最後にメールの話。ネットカフェからのアクセスということで、「POPメール」と呼ばれるいわゆる通常のEメールは使いにくくなる。自分のノートパソコンならば問題ないが、ネットカフェのマシンでメールを送受信するのに、いちいちサーバ・アドレスなどの設定をしなければならないのはかなり面倒だからだ。それに、プライバシーの問題もある。

旅先でのメール送受信にはWebメールを利用するほうがよい。Webメールならば、IDとパスワードを入力するだけでInternet Explorerなどのブラウザからアクセスできる。実際、ほとんどの旅行者がWebメールを利用している。ネットカフェのマシンでは、ブラウザの初期ページがHotmailやYahoo mailになっているケースも多々あるくらいだ。

ちなみに僕らはHotmailを利用している。別にYahoo mailなどのほかのWebメールでもかまわないのだが、昔からHotmailを使っていたということもあるし、Outlook Express上から操作できるのも便利だからだ。Hotmailはデフォルトではメールボックスのサイズが2MB。これはもちろん無料だ。しかし長期旅行者にとっては2MBでは容量が足りないので、有料のメールボックス容量増設サービスに申し込んでいる。合計して10MBとなる。これだけの容量があれば、まず問題ないだろう。

Hotmailは利用者数が多いせいもあってか、IDとパスワードを入力してからつながるまでに時間がかかるという難点もある。ここでひとつ裏ワザを紹介したい。まずはWindows Messenger(WindowsXP以外ではMSN Messenger。ネットカフェのマシンにはほぼ必ずと言ってよいほど入っている)を起動する。次にIDとパスワード(基本的にHotmailのものと同じ)を入力してログインする。そしてWindows Messenger上からメールボックスを開く操作をすると、自動的にいきなり受信トレイが開くのだ。この方法ならばブラウザ上からIDとパスを入力するよりも確実に速くHotmailを開くことができるだろう。

 

以上長々と書いてきたが、これで正直手の内のほとんどすべてを明かしたつもりだ。もちろんやり方は人それぞれだし、僕の方法が必ずしもベストだとは思わない。しかし、これから似たように海外でネット通信をしたいという人にとって、少しでも役に立ってくれたなら幸いである。(2002年12月 夫・吉田友和筆)

 

表■使用しているソフトウェア一覧
■市販ソフト
Dreamweaver 4
マクロメディア
旅中もっとも使用頻度の高いソフト。当ホームページの作成には、このDreamweaverを使っている。ほかのホームページ作成ソフトと比べればやや難解なところもあるけれど、慣れればいちばん使いやすいソフトだと思う。すでに最新バージョン「Dreamweaver MX」が発売されているが、出発までにぎりぎり間に合わなかったため、バージョン4を使用している
Photoshop 7.0
アドビ・システムズ
これもマストなソフトのひとつ。僕らはおもにデジタルカメラ写真の加工に使用している。当サイトに掲載している写真はすべて、このPhotoshopでレタッチ済み。写真にはすべて白地のシャドウをかけているが、「アクション」に登録することで作業を簡略化できて非常に便利
Illustrator 10
アドビ・システムズ
ホームページ内のロゴ・データはすべてIllustratorで作成。旅中はそれ以外の用途で使うことはほとんどないが、ミックスCDやイベントのフライヤーなどを作るときには威力を発揮した
B's Recorder GOLD 3.29
ビー・エイチ・エー
CD-R/RWを焼くときはこのソフトを使用している。ライティングソフトは種類が多いけれど、個人的にはB'sが総合的に見てナンバー・ワンだと思う。しかも今回あえて旧バージョンを使用している。最新の「B's Recorder GOLD 5」は検証の末、動作が不安定&まだ信用できないため、使用を避けることにした。ライティング・ソフトで重要なのは安定性&信頼性なので
エンカルタ 総合大百科 2002
マイクロソフト
マルチメディア百科事典ソフト。旅先の土地の情報を調べるのに使えるだろうと思い、ハードディスクにフル・インストール(CD-ROM5枚分の大容量)して持ってきたが、これが予想以上に旅先で役に立っている。単なる文字だけの情報ではなく、音楽や動画などもふんだんに盛り込まれているのがポイント。各国の国歌まで聴けるのに気づいたときは、心の底から感動した。世界一周旅行にはまさにうってつけかも
Microsoft Bookshelf Version3.0
マイクロソフト
辞書ソフト。国語辞典として三省堂の「新明解国語辞典」、英和辞典として研究社の「新英和中辞典」、和英辞典として研究社の「新和英中辞典」、英英辞典として「Encarta World English Dictionary」を収録。旅先で洋書などを読むときに使えるだろうと思いインストールしてきた
ACDSee v3.1
ピー・アンド・エー
画像データをサムネイルで閲覧&管理できるソフト。僕らはとにかく膨大な枚数の写真をデジタルカメラで撮るのだが、このソフトは撮影した写真データの管理に大活躍している。似たようなソフトは数多くあるものの、動作速度が速く使い勝手もよいので、ACDSeeを愛用している
Norton AntiVirus 2002
シマンテック
ウイルス駆除ソフトの2大定番のひとつ。といっても「ウイルスバスター」よりもこっちのほうが優秀。ウイルスバスターで検知できないウイルスも、こっちでは検知できたりする。今回の旅では、ラッキーなことにいまのところウイルスの被害に遭っていないが、いつ何が起るかわからないので、念のためインストールしてある

Drive Image 2002
ネットジャパン

パソコンのハードディスクの内容をまるまるバックアップして、復元できるソフト。OSが起動しないなどの万が一の事態に備えて、Drive Imageでシステムのバックアップを取ってきた。実際に使用することはないかもしれないが、万全を期しておくに越したことはない
PartitionMagic 7.0
ネットジャパン
パーティションを自在に分割したり結合したりできるソフト。現在使用しているノートパソコン(Let's note)はハードディスクが20GBあるが、Partition Magicで10GBずつ、ふたつのパーティションに分けている。そしてホームページのデータなどは、まとめてデータ・ドライブのほうに保存するようにしている
Paint Shop Pro 7
ピー・アンド・エー
これもフォトレタッチ・ソフトだが、写真の加工には前述のPhotoshopを使うため、あまり出番はない。ただ、パソコン上の画面をキャプチャする際はPaint Shopのほうが使い勝手がよいので使用している
Flash MX
マクロメディア
ホームページに使用できるムービーを作成するための定番ソフト。小さい容量で複雑なムービーを再現できるのが特徴。当サイトにもFlashムービーを盛り込みたいと思っているのだが、時間がなくまだ作れていない
Microsoft Office 2000
マイクロソフト
定番中の定番ソフト。旅中は使用頻度が高くはないものの、使う機会はそれなりにある。WordとExcel、PowerPointのみインストールしている。最新バージョンの「Office XP」はバンコクでゲットしたが、マシンの動作が不安定になるのが怖かったので未使用のまま
■オンラインソフト
Global IME
フリーソフトウェア

旅先のマシンで日本語を読み書きするためには、日本語に対応したIMEが入っていなくてはならない。ツーリストエリアなど日本人旅行者が多い地域のネットカフェでは最初から日本語IMEが入っていることもあるが、そうでないところも多い。そんなときに大活躍するのが、マイクロソフトのGlobal IME。これさえインストールすれば、どんなマシン(Windowsマシンに限られるが)でも日本語の読み書きが可能になる。なお、旅先のマシンでその都度ダウンロードするには容量が大き過ぎるので、僕らはCD-RWに焼いて常に携帯している

GRICdial
フリーソフトウェア
海外ローミングにより、GRIC経由でダイヤルアップ接続する際に便利なソフト。世界各国の提携アクセスポイントの情報がデータベース化されており、国名と都市名を入力して一覧から選択するだけで自動的に最適なダイヤルアップ設定を作成してくれる。海外でネット接続するならば必須ソフトのひとつだろう
InfoDesic Dialer
フリーソフトウェア
これもGRICdialと同様のソフトで、海外ローミング・サービス「InfoDesic」に対応している。僕が加入しているWAKWAKがInfoDesicに対応しているのでインストールしてきた。機能や使い方などはGRICdialとほとんど同じだが、僕らはGRICdialをメインに使用している
秀丸
シェアウェア
テキスト編集ソフトの定番。数多くのライターや編集者に愛用されている。夫婦ともにホームページ内の文章はすべてこのソフトで書いている。使い込んでくると、検索や置換、マクロといった機能が非常に便利で手放せなくなる
デジカメコピー さすけ!
シェアウェア

デジタルカメラからパソコンへデータを転送するときに便利なソフト。転送した画像データを指定した条件のもとに自動的にフォルダ分けしてくれる。僕らは「撮影日時」で振り分ける設定にしている。データ転送終了後に自動的にカメラ内のメモリを初期化してくれる機能も便利
FFFTP
フリーソフトウェア
FTPクライアント・ソフトの定番。作成したホームページのデータをサイトにアップするときに使用する。日本語のソフトのため、旅先のネットカフェなどのマシンでは文字化けして使えない。そのため、自分のノートパソコンから直接アップする場合のみFFFTPを使用している
WS FTP
シェアウェア
英語のFTPクライアント・ソフト。旅先のマシンからホームページの更新作業をするときに大活躍。常にCD-R/RWに記録して携帯しており、いつでもホームページの更新ができるようにしている。海外では定番ソフトのひとつで、ネットカフェのマシンには最初からインストールされていることもしばしば
CDex
フリーソフトウェア
音楽CDから曲データをデジタルで吸い出すリッピング・ソフト。英語のソフトだが、日本語化パッチもある。「LAME」というMP3のコーデックが付属しており、音楽CDからMP3ファイルを作成できる。MP3のコーデックにはいくつかの種類があるが、LAMEで作成したMP3がもっとも音質がよい。旅先で買った音楽CDはすべてCDexでMP3化して、その後CD-R/RWに移しているので荷物にならない。MP3に関する詳しい話は別ページで
DivX Player 2.0
フリーソフトウェア
MPEG-4という技術をベースにした圧縮動画データを再生するためのプレーヤー。MPEGとは動画の圧縮技術の総称で、MPEG-1はビデオCD、MPEG-2はDVDにそれぞれ利用されていることで有名。MPEG-4はMPEG-1やMPEG-2よりも圧縮率が高く、将来を期待されている。中国などではMPEG-4で圧縮された動画データを収録した映画などのCD-ROMが売られている。僕らは買った「ロング・バケーション」(キムタク主演の名作ドラマ)を観るために、DivX Playerを使用した
ICQ2002a
フリーソフトウェア
言わずと知れたメッセンジャー・ソフトの先駆け。最近は「Windows Messenger」に押され気味な感じもするが(実際僕もWindows Messengerのほうが使用頻度は高い)、ICQだけにしか登録していない友人と連絡を取るのに重宝する。当然ながら日本語化して使用している
+Lhaca
フリーソフトウェア
LZHやZIPといったデータを扱える解凍&圧縮ソフト。Vectorのダウンロード・ランキングでもいつも上位に入っているほどの、超有名ソフトのひとつ。ダブル・クリックやドラッグ&ドロップだけの簡単操作がポイントだ。同様のソフトではほかにも優秀なものが多数あるけれど、僕は基本的には+Lhacaを使っている
SuperTagEditor
フリーソフトウェア
MP3ファイルのID3タグを編集できるソフト。ID3タグとは、ファイルに埋め込まれた楽曲情報のことで、アーティスト名や曲名、アルバム名などを入力して管理できる。僕はすべてのMP3ファイルにきちんとタグを入力していたりする(笑)。タグの編集にはSuperTagEditorがとにかく使いやすい。Excelライクなインターフェイスもわかりやすいし。ID3タグのバージョン2(より多くの文字数を入力できる)への一括変換機能も便利
Real Player Plus
シェアウェア
Real形式のストリーミングファイルを再生するソフト。ネット上ではこの形式でDJミックスが配信されていることが多く、そういった音源を聴くのに本ソフトを使用している。ソフト自体は動画にも対応しているが、Real形式の動画データは個人的に縁がない(おもにHな映像!とかに利用されているので……)
窓の手 Ver6.0 for WindowsXP
フリーソフトウェア
レジストリを直接編集せずに、Windowsをさまざまにカスタマイズできるソフト。使っているのはWindowsXPに対応したバージョン。本ソフトでカスタマイズできる箇所はとにかく多いが、中でも「新規作成」メニューのカスタマイズが便利。ここで不要なメニューを削除するだけでもWindowsの使い勝手は格段に向上する
DAEMON Tools
フリーソフトウェア
仮想CD-ROMソフト。仮想的にCD-ROMドライブを構築し、ディスクのイメージファイルを読み込むことができる。僕が使っているようなCD-ROMドライブが付属しないノートパソコンでは非常に重宝する。仮想CD-ROMソフトは市販のものでいくつも種類が出ているが(CD革命とか携速とか)、無料のDAEMON Toolsが文句なしにナンバー・ワンだと思う。なんといっても軽快なのがうれしい
縮小専科 PROFESSIONAL EDITION
シェアウェア
画像データを綺麗に縮小できるソフト。一括縮小機能が便利で、デジタルカメラで撮影した写真をホームページに掲載するときに、本ソフトで一括して縮小している。縮小専門のソフトでほかに機能はないけれど、Photoshopと併用すると便利
Color Dialog
フリーソフトウェア
ホームページ内で使用する色を作成するためのパレット・ソフト。RGBの値を入力すると、「FF0000」とか「FFFFFF」といったHTMLタグで使うための値を出力してくれる。スポイト機能で色を取り込めるのも便利

 

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